大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)3066 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人田代源七郎の上告趣意について。

論旨前段は判例違反を主張するが、引用の判例は本件に適切でないばかりでなく、

所論被告人提出の書面は刑訴三八一条により適法な控訴趣意書と認めることができ

るのであるから、原審がこれに判断を与えたのは当然であつて所論は理由がない。

論旨後段は本件犯行当時禁止されていた小麦粉の輸送は原審判決後その禁止が撤廃

されたから刑訴四一一条二号五号に該当するものとして、原判決を破棄すべきであ

るというのである。そして小麦粉の輸送禁止は昭和二七年五月三一日農林運輸省令

二号により(所論昭和二七年法律一五八号によるとあるは誤りである)撤廃された

ので、同日以後の輸送行為は犯罪とならないのであるが、既にその前に成立した輸

送罪については、刑の廃止があつたものとして取扱うことのできないことは、当裁

判所昭和二三年(れ)八〇〇号同二五年一〇月一一日大法廷判決並びに昭和二四年

(れ)二四七一号同二六年三月二二日第一小法廷判決の趣旨に徴して明らかである

から所論は採用できない。

被告人の上告趣意は量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由にあたらな

い。

なお、記録を精査しても、本件に刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二九年一月二九日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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